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1ヶ月で痩せる?ケトジェニックダイエットとは?

栄養

こんにちは、カリスフィットトレーナーの山下 綾介です。

今回は過去のコラムでも少し話題に登場した、「ケトジェニックダイエット」
あまり聞きなれない名前かもしれませんが、フィットネス選手を中心に広まっていていますので、
今回はどんなものなのかご紹介していきます。

 

ケトジェニックダイエットとは

ケトジェニックダイエットは糖質制限ダイエットのカテゴリーに含まれますが、その最大の特徴は「脂質を多く摂取する」ということです。
1日の摂取カロリーのほとんどを脂質から得ます。
たんぱく質も摂りすぎないようにすることがポイントになります。

ケトジェニックの食事は神経障害のひとつである癲癇(てんかん)を患っている患者への食事療法でした。
それがダイエット効果もあるとされ、今日ではダイエットでの食事というイメージが強くなっているかもしれません。

 

ケトジェニックダイエットの仕組み

ケトジェニックダイエットはケトン体ダイエットとも呼ばれます。
このケトン体という物質を体内に発生させることがダイエットのポイントになります。
このケトン体は糖質の代わりの働きをしてくれます。
そしてそのケトン体がしっかり発生している状態を「ケトーシス」と呼びます。

ケトン体を発生させるには、
①絶食状態にする
②低糖質、高脂質の食事をする。
これらの条件を満たすとケトン体が発生しやすくなるとされています。

①は無理なので、必然的に②の選択になりますね。

人の身体は糖質をメインエネルギーとして利用して活動していますが、ケトジェニックダイエットでは糖質の摂取を限りなく「0」にします。
そうなると体内で蓄えている糖質が枯渇してしまい、活動エネルギーがなくなってしまいます。
それでは動けなくなってしまうので、身体が体内の脂肪をエネルギーとして活動できるようにスイッチしていきます。
この身体の仕組みを利用し、「強制的に脂質をエネルギーとして使わざるを得ない状況」に身体をもっていくことで、体脂肪をどんどん減らしていくというダイエットです。

 

ケトジェニックダイエットのやり方

やり方そのものは食事バランスに気を付けるだけで、必要なのは糖質・たんぱく質・脂質のバランス(PFCバランス)の調整です。

全体の摂取カロリーのうち

糖質 0~10%
たんぱく質 15~%
脂質 70%以上

という普通ではありえないようなバランスですが、たっぷりと脂質をとることが「ケトン体」を生み出すことにつながります。

ケトジェニックダイエットでのOK食品・NG食品例

<ケトジェニックダイエットのOK食品>

・肉
鶏肉、豚肉、牛肉、ラム肉、ベーコン、ハム、ターキー、ソーセージ
・魚
サーモン、鯛、ます、まぐろ、たら、なまず、オヒョウ
・魚介類
あさり、牡蠣、ロブスター、かに、ほたて、ムール貝
・卵
・一部の野菜
カリフラワー、キャベツ、アボカド、ブロッコリ、ズッキーニ、ピーマン、なす、トマト、アスパラガス、きゅうり、玉ねぎ、きのこ、ほうれん草、レタス、さやいんげん、オリーブ
・食用油
バター、ココナツオイル、オリーブオイル、ギー、ラード、アボカドオイル、マヨネーズ
・高脂肪の乳製品
生クリーム、チーズ(ソフト・ハードタイプ共に)、クリームチーズ、サワークリーム
・ナッツ&ナッツバター
アーモンド、ピーナッツ、ピーナッツバター、アーモンドバター、マカダミアナッツ、ピーカンナッツ、ヘーゼルナッツ、くるみ、松の実
・スパイス類
・水
・無糖のお茶
・コーヒー(基本的にブラック。少量のクリームなら加えてもOK)
・ベリー類(少量のみ
ブルーベリー、ブラックベリー、ラズベリー
・人工甘味料(少量のみ)
ステビア、スクラロース
・アルコール(少量のみ)
ウイスキーなどの強いお酒、辛口のワイン、シャンパン

<ケトジェニックダイエットのNG食品>

・フルーツ
りんご、バナナ、オレンジ、ぶどう、すいか、桃、メロン、パイナップル、さくらんぼ、梨、レモン、ライム、あんず、グレープフルーツ、キウイ、プラム、いちじく、マンゴー、パパイヤ、タンジェリンオレンジ、デーツ、レーズン
・根菜類
いも類(さつまいもを含む)、にんじん、ヤムイモ、パースニップ、キャッサバ
・お菓子
チョコレート、ケーキ、パン、アイスクリーム、クッキー、プディング、砂糖入りのお菓子全般
・穀物とでんぷん
小麦、米、ライ麦、オーツ麦、コーン、キヌア、大麦、きび、ブルグア、アマランス、そばの実、発芽穀物
・穀物が原料の食品
シリアル、パン、パスタ、コーン、オートミール、クラッカー、ピザ、ポップコーン、ミューズリー
・マメ科の食品
豆類、えんどう豆、ひよこ豆、レンズ豆
・アルコール
ビール、サイダー、甘口ワイン、砂糖入りのアルコール
・ソフトドリンク
ジュース、スムージー、炭酸飲料、加糖のお茶やコーヒー
・砂糖入りのソースやディップソース
・乳製品(牛乳、低脂肪の乳製品含む)
・甘味料
甘藷糖(かんしょとう)、はちみつ、メープルシロップ、アガベネクター、スプレンダ、アスパルテーム、スクラロース、サッカリン、ブドウ糖果糖液糖
・一部の油
キャノーラ油、大豆油、グレープシードオイル、ピーナッツオイル、ごま油、ひまわり油

 

ケトジェニックダイエットのメリット・デメリット

<メリット>

■空腹感がない

ケトジェニックダイエットの食事は糖質が摂れないかわりしっかりと脂質が摂れます。
脂質は吸収が遅くお腹にたまりやすいので、満腹感が得られやすくてお腹もすきにくいです。
反対に食べるのが大変なことも。。ダイエット中には贅沢な悩みですね!

 

■外食がしやすい

もちろん糖質を摂れないので、パスタなど麺のお店や丼のお店はきびしいですが、
居酒屋だったりファミリーレストランでは、食べられるものも多いです。
もし脂質制限だったら、チキンステーキもNG。パスタも和風系に限る、かつ丼はかつがNGなど、
ほとんど外食で選びにくいものになってしまうので、そういった意味でのストレスも少ないでしょう。

 

■食後の眠気がない

メリットと思うかは個人さがあるかもしれませんが、食後の血糖値が上がり身体の中を一定に保つ機能(ホメオスタシス)が働くことで、血糖値が上がりすぎないように下げる働きをします。そのときに今度は血糖値が低くなり眠気を感じます。
しかし糖質を摂らないケトジェニックダイエットでは血糖値があがることがほとんどないので、この現象が起きません。
昼食後の仕事がいつも眠くて集中できない方も、その悩みが消えますよ。

 

■すぐに体重が落ちる

ケトジェニックダイエットは体重の変化いう面では即効性や効果が大きく、1~2週間で2~3kg落ちるということもあります。
しかし、これには裏があってこのときに落ちたのは体脂肪ではなく、身体の水分が出て行っています。

糖質制限をしていると体内に蓄えている糖質があるうちはそれをエネルギーとしていますが、新しく補充されることが無いので、
身体から出る一方になります。このとき糖質(グリコーゲン)が1グラムにつき4g分の水分が一緒に排出されます。
肝臓や筋肉の中に蓄えられていたグリコーゲンが無くなること、それに合わせて水分が一緒に抜けることで一気に体重が落ちます。
ご飯を炊く前と後ではお米に含まれる水分が量が違いますよね。糖質はそれだけ水分と結びつく作用があります。
そういった理屈で最初がグッと体重が落ちて来ます。もちろん最終的には体脂肪が落ちていきますは、残念ながら最初の方はほぼ水分です。

とはいえ見た目で数字が下がります。モチベーションは上がります。
余分なむくみもすっきりするので、むくみがある人はすっきりして痩せたような感覚があると思います。
序盤でモチベーションがあがるとその勢いで頑張りやすいので、実際はなんであれメリットの一つと言えます。

<デメリット>

■糖質量を覚えておかないといけない

簡単に言うとなにが食べて良くて、なにが食べてはいけないか頭に入れておくか、メモを持ち歩くなどして常に食品を選択できるとうにしておかなければいけません。
誤って糖質を摂っていってしまうと、痩せないどころか糖質プラス高脂質の食事になるので、体重が増えてしまうことだってあります。

 

■食費がかかってしまう

ケトジェニックダイエットでは食材を選びますが、比較的コストがかかるものが多いです。
なにしろ主食が食べれないのはコスト面では痛いところ。
お米や、パスタ、パンなど食事のボリュームも出て、なおかつ安価でありますが、それらの食品を使うことができません。
お肉も安い胸肉やささみではなく、あえて豚肉や鶏もも肉を使ったりします。また脂質もただ摂るのではなく「良質」であることが勧められています。
MCTオイルやココナッツオイルもサラダ油などと比べると何倍も価格が高いです。また良質な脂質を取るには「魚」を使いましょう。
鯖缶は比較的安価で手に入る「ケトジェニック食品」でしょう。
どうしても負担が大きいようであれば、胸肉を皮つきで食べるようにしましょう。

 

■体臭がきつくなる

これはそうなる人とそうでない人がいますが、ケトン体が発生すると「ケトン臭」というものがでてきます。
対策としてはクエン酸の摂取です。しかし果実などからは糖質量の関係で摂取が難しい場合もあります。なのでお酢などで摂取しましょう。

 

ケトジェニックダイエットの注意点

■水分をしっかりと摂取すること
ケトジェニックダイエットで体内の糖質(グリコーゲン)と一緒に水分が出てしまうことをお伝えしました。
気を付けなければいけないのは「脱水」です。
なのでケトジェニックダイエットを行なうときは、水分摂取を普段よりも意識的におこなうようにしてください。

 

■食物繊維を摂取すること
ケトジェニックダイエットは食物繊維も不足しやすいです。食物繊維とは炭水化物に含まれます。糖質もまた炭水化物です。
そのため、糖質を減らすには食品表示の炭水化物を減らすことが必要になります。(糖質量と食物繊維でわけて表示してあるものもあります)
具体的には炭水化物(糖質)であるお米やパスタなどが食べられないことで、穀類に含まれる繊維質がとれなくなってしまうからです。
ケトジェニックダイエットでは脂質などをとれるので排便の流れはスムーズになりますが、便を押し出すためのものが必要になります。
なので食物繊維をしっかりととることが必要です。

食物繊維が多く含まれるのは、穀類、野菜、果物、きのこ、豆、海藻などですが、
穀類、野菜、果物、豆は糖質を含むことを考えると少し食べにくいです。
なので「きのこ」「海藻」を上手にとりいれましょう。個人的には腸内環境をよくするために発酵食品でもある「納豆」は取り入れても良いと思います。

 

■副作用が出る場合がある
ケトジェニックダイエットをおこなっていると「ケトフルー」という副作用が起きる場合があります。
症状としては頭痛やめまい、意識がぼーっとする、疲労感などです。
これは長年、糖質をエネルギーとしてきた身体にたいして、糖質を抜いた状態にすることで負担がかかっているからです。
水分補給や睡眠をちゃんととることで、ある程度は予防できる可能性があります。

 

ケトジェニックダイエットで痩せない原因

■糖質量を把握していない
どんなものに糖質が含まれているかわかってないと「無意識で糖質を摂取」してしまいます。
けっこうやってしまいそうなのが、ヨーグルトや牛乳などの乳製品、あとは果物や野菜、それと豆類です。
なんとなく「糖質」というイメージがないですよね。それにどれも健康に良さそうな食品です。しかしそれはあくまで「一般的には」です。
糖質をギリギリまでへらすケトジェニックダイエットでは、これらの食品は余分な糖質をとってしまいます。

 

■カロリーオーバー
いくら脂質をたっぷりとるとはいえ、摂りすぎていては痩せません。
脂質は1グラムあたり9kcalと高カロリーです。少量であれカロリーはしっかりと摂っているのです。

 

■脂質不足
これはまじめな方に多いのですが、「ダイエットだから食べるのを我慢しなきゃ」という思考から抜け出せていない人が起きやすいです。
しかしケトジェニックダイエットはしっかりと脂質をとることで痩せるので、意図的に脂質をとるようにいしきしなければ痩せていきません。
もし気にしすぎて、ケトジェニックダイエットをおこなっているにも関わらず、脂肪分を避けているようであれば食事を見直すようにしてください。

 

最後に

今回は流行りのケトジェニックダイエットについて書きました。
上手にやればその効果も大きくストレスも少ないダイエット方法になります。
ただし、ここにも記載したように必ずしも恩恵だけをうけられるとは限りません。良い面も悪い面もしっかりと把握したうえで、
体調にもしっかりと気を付けながら実施してください。

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