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パーソナルトレーニングジムで行なっている、高齢者でも大丈夫な自宅でも可能なトレーニング!

ボディメイク

こんにちは、カリスフィットトレーナーの山下 綾介です。

みなさんはスロートレーニングというトレーニング方法を知っていますか?
数年前にはネットや本でも取り上げられていましたが、最近はいっときとりはあまり聞かなくなりました。
なので改めてスロートレーニングについて取り上げてみたいと思います。

 

スロートレーニングとは

スロートレーニングは通称「スロトレ」などとも呼ばれています。
方法としてはその名前の通りスロー(ゆっくり)な動作でトレーニングを行なっていくものになります。

 

スロートレーニングのメリット・デメリット

<メリット>
①軽い負荷でも強度が高くできる
スロートレーニングでは基本的には高重量はあまり使いません。しかし、その軽さゆえにしっかりとウエイトをコントロールすることができるため、反動を使わずにゆっくりと丁寧な動作でトレーニングすることで、筋肉へしっかりと負荷をかけることができます。

②関節の負担が少ない
トレーニングをしていて怪我や痛みに悩まされることもあります。これはやはり大きな負荷を筋肉にかけていくと同時に、靭帯や関節にも負荷がかかります。なので高重量でのトレーニングというのは関節を痛めるリスクもあることを知っておかなければいけません。
それが重量そのものが少ない場合は身体に直接負荷がかかることが少ないので、関節にも優しいトレーニングになります。

 

<デメリット>
①筋力がつきにくい
筋力とは重い重量を持ち上げる力のことを指します。なので筋力アップ=筋肉が大きくなるとは違います。
しかし筋肉の断面積が増えることで筋力も増加することも事実ではありますが、同じ筋肉のサイズでも、100%を使える人と70%程度しか使えない人では前者の方がより重い重量を持つことができます。
この70%しか使えないのを100%使えるようにするためには高重量を持つことが必要になります。

②瞬発力が獲得しにくい
①にも似てますがトレーニングの原理原則にもある、特異性の問題で瞬発力を養うには瞬発力を要するトレーニングが必要です。
よってゆっくりと反動をつけないトレーニングでは瞬発力を得ることが難しくなってしまいます。

 

スロートレーニングのポイント

◇終始ゆっくりな速度で行なう
「スロー」トレーニングなので当たり前ですが、これが意外と難しいです。
人の身体は効率よくできているので、身体がキツイと感じれば動作がやりやすいように対象の筋肉以外の力を使おうとしたり、動作が速くなってしまいます。1セットの中でも疲労がたまる後半での回数のときでも、最初と同じ一定のテンポで行なうことが大切です。

 

◇反動を使わない
気を付けたいのはウエイトを降ろして、持ち上げる局面に切り替わる際に反動を使ってしまうことです。
一見ゆっくりな動作だとしても上げる瞬間にグッと反動をつけてあげてしまっては筋肉の力ではない力で動作してしまいます。

 

◇ノンロックで行なう
スロートレーニングではゆっくりと動作することともう一つ大事になるのは、「関節をロックしない」ことです。
例えばスクワットをするときには一度しゃがんで立ち上がったときに、膝を伸ばしきる手前で止まるということになります。
関節を伸ばしきってしまうと筋肉から負荷が抜けてしまいますが、
スロートレーニングでは筋肉に負荷をかけ続けるためにも関節をロックしてしまうことはNGになります。

 

 

筋肉が成長する筋緊張時間

先ほどのポイントでお伝えした「ゆっくりな速度」で行なうことと「ノンロック」で行なうことで、筋肉が緊張している(負荷がかかっている)時間が長くなります。
このことはどんなことを意味するのでしょうか。

例えば通常程度の1秒で上げて2秒で降ろすとしたら10回行なった際に30秒くらいになりますが、
ゆっくりと2秒で上げて4秒で降ろしたら10回行なうと1セットあたりにかかる60秒になります。

筋肉の緊張時間が長くなることで、筋肉の内圧がかかり血流が制限されます。続ける時間も長くなります。それによって化学的なストレスをかかり、筋肉の成長につながります。

この仕組みは加圧トレーニングとも似ています。加圧トレーニングでは専用の加圧ベルトを使用して血流を制限して行なうため有資格者が指導をしなければいけません。
加圧トレーニングではそういった条件がつきますが、特別動作のテンポをゆっくりにするありません。
スロートレーニングは筋肉の内圧なので直接的に血流制限をすることがありません。よって特別な資格を有することもないので、どういった施設でも指導を受けやすいです。

 

 

軽い負荷でも筋肥大が可能

スロートレーニングに関する研究では、通常70%1RM(1回だけ挙げられる重量の70%)、80%1RMなどある程度重量が必要とされていましたが、50%1RM程度の負荷でも筋肥大に効果があったとされました。
この結果から期待できるのは、
高齢者の方や、関節を悪くしている方、血圧が高い方、運動初心者など高重量でのトレーニングにリスクが伴う方にとっても成果を出すことができるということです。

もともとトレーニングが好きでも怪我をして重い重量ではトレーニングができなくなってしまう人もいます。しかしながらそこで諦めることはありません。低重量、または自体重のトレーニングでも身体の変化を出すことができます。

 

NO!低重量=低負荷

スロートレーニングは低重量で行ないますが、イコール楽な負荷ではありません。
むしろ高重量トレーニングよりもキツイかもしれません。。。
というのもやはり筋肉によく効きます。その効いている時間が長く筋肉が焼け付くような感覚がします。
しかし重量自体は重くなく、呼吸もさほど荒れないといった不思議な感覚になるかもしれません。

もし、軽い重量でトレーニングする意味なんて・・と思っている方はぜひ一度やってみてください!
身体やトレーニングがさらに変わるきっかけになりますよ!

 

高齢者のロコモ予防にスロートレーニング

<ロコモとは>
ロコモという言葉を聞いたことはありますか?
ロコモとは「ロコモティブシンドローム」の略称です。

ロコモティブシンドロームとは、加齢により筋肉や骨や関節などの運動器障害によって、立ち上がりや歩く動作が困難になり、要介護となる危険性が高くなってしまっている状態を指します。

ロコモはメタボリックシンドローム(メタボ)、認知症と並び健康寿命を阻害する要因とされています。

 

 

<ロコモティブシンドロームの原因>
加齢や運動不足によって筋力が衰えてしまうことや、その結果としてバランス能力が低下してしまうこと、
また、骨が弱ってしまい骨粗しょう症になってしまうことです。そのため、介護が必要となってしまうのです。
※骨粗しょう症になると骨がスカスカになって簡単に骨折をしてしまいやすくなります。

 

 

<ロコモティブシンドロームの予防>
上記のことからもわかるようにロコモ予防には運動で筋肉が衰えてしまうことを防ぐ必要があります。
筋肉量は20歳以降、都市を重ねるにつれて減少傾向にあります。このように加齢に伴う筋肉の減少を「サルコペニア」と言います。
そしてこのサルコペニアの影響を受けやすいのは、体幹部や下半身の筋肉群です。移動も車を利用することが多く歩く習慣も少ない今では、下半身の筋肉は特に衰えやすいです。

 

 

<ロコモティブシンドロームのテスト方法>
40cm、30cm、20cm、10cmの台に座り、そこから立ち上がることができるかでテストをします。

最初は40cmの台で両足で立ちあがります。
立ち上がれた場合⇒片足で行ない、それもできた場合低い台に挑戦してみる。
立ち上がれなかった場合⇒運動機能の低下により、自立した生活をすることが難しくなってしまう可能性が高いです。

 

片足で40cmの台から立てなければ、少しずつ症状が進行している状態になりますので、運動する習慣をつけていきましょう。
両足で20cmの台過多立てなかったら、大きく運動機能が低下しています。一度病院へかかる必要があるかもしれません。

 

 

<高齢者にスロートレーニングが勧められる理由>
①低重量で行なえる
関節の負担が少ないため、ケガや痛めてしまうリスクが少ないです。

②自宅でも行なえる
スロートレーニングでは特別なマシンが必要なわけでもなく、複雑なシートの設定があるわけでもありません。
身体一つだけでも行なうことができるのもスロートレーニングの良さです。

③血圧が上がりにくい
筋トレをしていて、呼吸を止めていきんだりすると血圧が上がってしまい危険です。
特につい呼吸が止まってしまいやすいトレーニングは、高重量のトレーニングやハイテンポな動作です。
しかしスロートレーニングではしっかりと自分でコントロールできる重量であるため、息が止まるような高重量になることもないですし、
ゆっくりとした動作に合わせて呼吸を行なうので、血圧が上がってしまう心配も少ないです。

 

 

<高齢者がトレーニングを始めるのに>
よく年齢が高くなるにつれて、本人も体力の自身が無くなり「わたしがトレーニングなんて・・・・」と思われているかたも少なくありません。
そう言いたくなる気持ちもわかりますが、それが自分自身を良くない方向へ向けてしまいます。
より運動から離れてしまうことで体力が落ちる、筋肉が弱る、骨がもろくなるといったことが起きてしまいます。
トレーニングを始めるのには年齢は関係ありません。むしろ年を取るほどにトレーニングの必要性は高まっていきます。
いつまでも、自分の力で立って、歩いて、好きなことをしていたいたいですよね!
基本的には自分の体重を利用したトレーニングで十分行なうことができるので、ジムに通ってマシントレーニングを行なわなくても成り立ちますが、自己流のトレーニングになってしまうのが危険なため、トレーニング方法を習うためにもパーソナルトレーニングジムを活用してください!

 

スポーツへの応用

スロートレーニングのデメリットで瞬発力が養えないと書きましたが、それではスロートレーニングはスポーツ選手には行なえないのでしょうか?

答えは「NO」です。
スポーツ選手は身体づくりも大切ですが、その競技ごとの練習もしなくてはいけません。
なのでトレーニングで怪我をしてしまったり、時間を割かれてしまうことも良くありませんね。
関節や靭帯などに直接的な大きな負荷が避けられるので怪我のリスクが少なく、一見動作がゆっくりなため時間がかかるようにも感じやすいですが、筋肉にしっかりと負荷を乗せるため、実際には手っ取り早く追い込むこともできます。

スポーツをやる方にとって筋力アップすることはパフォーマンスの向上だけではなく、怪我の防止にもなるため大切なことです。
しかしゆっくりとした動作で瞬発力が養いにくいのもまた事実です。
なのでその点を補うためにも、スピードトレーニングや動作の切り替えしを意識したようなエクササイズを取り入れることが大切です。

トレーニングはパフォーマンスのベースや怪我の防止、瞬発力の獲得は別のエクササイズでと、それぞれの役割を分けてあげることで
スポーツ選手にとってもスロートレーニングは有効となります。

最後に

スロートレーニングはフィットネス愛好家から高齢者、スポーツ選手と幅広い方への対応ができます。
やはりその特徴の中でも特に「怪我をしにくい」というのはやはり重要な要素になります。
トレーニングを長く楽しむためにも「安全」「効率的」「効果的」なトレーニングが可能になるスロートレーニングを試してみてください。

やり方は簡単!いつもやっているトレーニングをゆっくり丁寧に反動をつけずにおこなうだけです。
もし10回もできなかったら重量を下げてみましょう。
また、反動をつけないと持ちあげることができなくなったらそこで終了です!
筋力じゃないエネルギーで無理やり挙げるのは筋力トレーニングではありません!

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