筋トレはたくさん数をこなすべき?!自分に合ったトレーニング方法を知る方法

トレーナーの冨田です。
トレーニングをおこなっていくときに、いろんなトレーニングで身体の各パーツを鍛えていきますが、1つの種目に対してどれぐらいの回数やセット数をこなしていくのか迷いがあると思います。
とりあえず「10回3セットしよう」と定番ですが、何かしら意図があっておこなえば1回でもいいと思いますし、それこそ15回や20回でもいいと思います。セット数も人によって、やる意図によって1~10セット行う人もいると聞きます。今回はそのことについて触れていこうかと思います。
トレーニングボリューム(強度)
筋肉を「大きくする!」という点でトレーニングのボリュームについては昔から議論が繰り広げられているので、一概に「これが正解」というのはないとは思いますが、今後トレーニングを行っていく上で「トレーニングのボリュームを調整」をすることに役立ててもらえればと思います。
数十年前、あのアーノルドシュワルツェネッガーの時代でのトレーニングの風潮は数多くのセット数を行うことが当たり前でした。
ですが、アーサー・ジョーンズという方が「1セット行えば十分」と言いだし、「多数のセットが良いのか・数セットの方が良いのか」どちらがいいのか今現在も議論があるところです。
ちなみにアーサー・ジョーンズが「1セットで十分」というのはノーチラスマシンを使うことによって、1セットで最大の効果を得ることが出来るそうです。(個人的にはそんなことがあるのか半信半疑ですが…)
しかし、少数のトレーニングをオススメしていたアーサージョーンズのことを推奨していた、マイク・メンツァーというボディビルダーが少数のセットでトレーニングを行いアーノルドシュワルツェネッガーにも勝りそうな身体を作り上げたそうです。(ここまでを聞いていると少数のセットでトレーニングを終えることも良い効果があるように思えますね)
その後、マイク・メンツァーはまた別のドリアン・イェーツという少数のセット数でトレーニングを行っていたボディビルダーの指導を行い、「今まで腕のトレーニングを2セット行っていたが、1セットで十分なのだ!!」と言わしめるほどだったそうです。(少数セットのトレーニングも素晴らしく聞こえてきますが、やはりその1セットをどれだけの集中力と熱量で行っていたのかが、「鍵」かと思われます)
しかしその後、多数のセット派がボディビル界を占めるようになり、多数セット派が今ではほとんどのようです。
学術的な世界ではマイク・メンツァーの少数セットを裏付けるCarpinelliの研究結果があり、その研究では「1セットと多セットとでは違いはない」と結論づけているそうですが、それに比べて、Kriegerらは2~3セット行う方が1セットに比べて、筋力向上効果が46%高くなるという論文もあるそうです。2~3セットよりも4~6セットの方が筋肥大における効果が高いメタ・アナリシスも発表されているそうです。
最後に
結局のところ少数のセット数でトレーニングを推奨している人もいますし、少数のセット数を行う方もいるとは思いますが、全体的には多数のセット数をこなしている人の方が個人的には多い印象です。
トレーニング頻度、回復力、筋肉量、種目の選別などセット数の「多い・少ない」どちらが効率的なのか??という疑問にはなかなか終着点がなさそうですね。
最近だとYouTubeのトレーニングの解説をしてくれているチャンネルを見ますが、少ないセット数で追い込んでいくにはやはり少なさゆえに1セット当たりのボリュームが恐ろしいことになっており、「これほぼ毎日こなしていける人は並大抵の精神力ではない」と思いながらチャンネルを見ております。(おそらく自分はこの少数セット派の1セットはできないだろうなと思いました。)
逆に日本のトップクラスのステロイドなんかを使用していない、ナチュラルボディビルダーのトレーニングは多数セット派が多く、そのうえとにかくトレーニングのボリュームが凄まじい事になっていて、トレーニングにかけている時間が、僕の見たものだと2時間~2.5時間ほどかかっていました。トレーニングを好きな点では同じですが、トレーニングの時間とその間の集中力を保つ事が出来る精神力を見ると「やっぱりトップクラス」なんだと感じました。そもそもトレーニング時間をたくさん行う事が1回2回できても身体的に少しづつ疲労がたまっていき回復が追い付かないという印象なのにそれをこなせるところも驚愕でした。
という事で、少数セットよりは多数セットのほうがオススメですが、やりすぎて身体を壊さない程度、トレーニングに対しての集中力が切れない程度でこなせると良いと思います。あとは普段から2~3セット程度をこなしているようでしたら、時々5セットなんかに増やしてみるのもオススメかと思います。