二の腕を引き締める筋トレ!フレンチプレスで得られる女性にうれしい5つの効果

おはようございます!! カリスフィットパーソナルトレーナーの仲井です!!
ノースリーブや半袖の洋服を着たとき、いわゆる「振りそで」と呼ばれるたるみを気にする女性は多いと思います。振りそでができるのは、二の腕の裏側にある上腕三頭筋という筋肉が衰えることが原因の一つです。
二の腕のたるみは、「太って見える」、「老けてみえる」といった外見的なデメリットだけでなく、脂肪をため込み、身体を太りやすくしたり、肩コリや頭痛などの原因になることもあり、美容面でも健康面でも良いことは一つもありません。
今回のコラムでは、多くの女性を悩ませている、腕のたるみを改善する「フレンチプレス」という、ちょっとオシャレな名前のトレーニングをご紹介します。
1.フレンチプレスとは?
フレンチプレスは、ダンベルやチューブを使い、ひじを伸げ伸ばしする動作によって、おもに二の腕を鍛えるトレーニングです。二の腕の筋肉は、「上腕三頭筋」という筋肉で、二の腕の半分以上を占める大きな筋肉です。
フレンチプレスで上腕三頭筋を鍛えることにより、二の腕を引き締め、たるみのないスリムで美しい腕のラインをつくることができます。二の腕のたるみが気になる女性にとって、フレンチプレスは、最適なトレーニングの一つといえます。
1-1. 上腕三頭筋の部位と構造
上腕三頭筋は、力こぶ(上腕二頭筋)の裏側にある筋肉で、ひじの関節を伸ばす働きをしています。ひじを起点にして腕や肩の骨とつながる頭の部分が3つ(長頭、外側頭、内側頭)あるため、「上腕三頭筋」と呼ばれています。
【上腕三頭筋の部位】 【上腕三頭筋の構造】
2.フレンチプレスのやり方
フレンチプレスのトレーニングは、ダンベルを使ったやり方とチューブを使ったやり方があります。ここでは、それぞれのやり方を解説します。
2-1.ダンベル・フレンチプレス (ダンベルを使ったやり方)
① ベンチに座ってダンベルの重りの部分を両手で持ち、ひじを伸ばして頭の上に上げていきます。
② ダンベルを頭上まで引き上げたら、ひじを高い位置で固定したまま、ダンベルをスタートポジションまで下ろします。
この動作を繰り返します。
【動画で確認!】ここまでの動作を動画で確認してみましょう!
2-2.ワンハンド・ダンベルフレンチプレス(片手だけで行うやり方)
ダンベルフレンチプレスには、片手で行う方法もあります。両腕で行うよりも、ひじを深く曲げやすくなり、上腕三頭筋の長頭をより強く伸ばしてトレーニングできます。
やり方は、両手で行う方法と同じです。鍛える腕の反対側の手で、ひじを固定して行うと、上腕三頭筋にしっかりと負荷がかかり、効果が高まります。
【動画で確認!】ここまでの動作を動画で確認してみましょう!
2-3.チューブ・フレンチプレス (チューブを使ったやり方)
トレーニングに慣れていない方や、頭上にダンベルを持ち上げるのが怖いという方には、チューブを使ったトレーニング方法もあります。
① チューブの両端を手でつかみ、片方の手を腰のあたりで固定し、もう片方の手を頭の後ろくらいに置きます。そのまま、ひじがまっすぐになるまで、チューブを引き上げます。
② 腕を引き上げたら、スタートポジション(①)に戻します。
この動作を繰り返します。
【動画で確認!】ここまでの動作を動画で確認してみましょう!
3.フレンチプレスの重量・回数・セット数
女性の場合、男性に比べて筋力が弱いため、男性の基準よりも弱めの負荷で行います。一般的には、次のような重さ、回数、インターバルを目安にすると良いでしょう。
3-1.両手で行う場合
重さ:3~6kg
回数:15~20回(15~20RMとなる回数)(15~20RM=15~20回で限界となる重さ)
セット数:3セット
インターバル(トレーニング間の小休憩):1分
3-2.ワンハンド(片手)の場合
重さ:1~3kg
回数:15~20回(15~20RMとなる回数)
セット数: 3セット
インターバル: 1分
3-3.チューブを使う場合
チューブを使う場合は、チューブの厚みや長さ、引っ張り具合などによって負荷が変化するため、負荷を正確に調整することが難しいといえます。
一般的には、チューブの負荷は、(弱)2kg、(中)4kg、(強)6kgの3種類くらいがあり、ワンハンドと同程度の2kgくらいの負荷から始めると良いでしょう。
重さ(負荷):(弱)2~(中)4kg
回数:15~20回(15~20RMとなる回数)
セット数:3セット
インターバル: 1分
なお、チューブトレーニングには、「終動負荷」という特徴があります。終動負荷とは、簡単に言えば、「チューブを伸ばせば伸ばすほど、負荷が強くなる」ということです。そのため、使うチューブを「どれだけ伸ばしているか」によって負荷が変わるため、負荷の強度が安定しないことがあります。
このような場合、チューブを引っ張ったときの感覚を負荷の目安とする「自覚的運動強度」(主観的運動強度)を用いる方法があります。自覚的運動強度とは、自分の感覚でトレーニングの強さを数値化する方法です。
「非常に重い」と感じる強度を100%として、「重い」を80%、「軽い」を60%、「かなり軽い」を50%と設定し、15~20回くらいで限界に感じる負荷の感覚でトレーニングの目安とします。
そもそも筋力トレーニングにおいては、負荷の強さや限界点は、自分の感覚で決める場合が多く、トレーニングの経験やメンタルの強さ、その日の疲労度や体調によって負荷を感じる感覚が変化します。そのため、一律に回数を設定するのではなく、自分の身体と相談しながら負荷の重さを調節するのが適切といえるでしょう。
3-4.筋トレでよく使われるRMとは?
「RM」とは、レピィティションマキシマム(Repetition Maximum)の略称で、「最大反復回数」を指します。一つのトレーニングの動作を「何回行うと限界に達するか」を示す数値で、限界に達する回数によって、筋肉に対する効果が異なります。
一般的に、1~5RMでは「筋力を強くする」、6~12RMでは、「筋肥大」(筋肉を大きくする」、15~20RMでは、「筋力の持久力を高める」となり、筋肉を鍛える目的によってRMを調節します。
女性が二の腕を引き締める目的でフレンチプレスを行う場合は、筋力アップや筋肉を大きくするというより、腕がたるまないように筋肉を持続的に働かせることが大事なので、「筋持久力のアップ」(下の表の黄色部分)となる15~20回で限界となる重さに設定すると良いのです。
(引用:「ヘルスラボスポーツ・RM法」より)
4.フレンチプレスの効果を上げるコツ
フレンチプレスの効果を高めるには、いくつかのポイントがあります。
■ 肩とひじは動かさない
ダンベルフレンチプレスでは、肩とひじを動かさないようにするのがポイントです。肩やひじが動くと上腕三頭筋にしっかりと負荷をかけることができません。
また、重たいダンベルを使用すると、肩やひじが動いてしまいやすいので、慣れるまでは、軽めのダンベルやチューブ使いフォームを安定させましょう。
■ キープとスピードを意識する
ダンベルフレンチプレスで腕を伸ばすとき、腕が頭の真上にくる少し手前で1~2秒ほどキープし、上腕三頭筋の筋肉がしっかり伸びている感覚を感じながらトレーニングを行いましょう。腕が真上まで上がると負荷が抜けてしまいます。
また、腕を伸ばすときは、スピードを出して素早く持ち上げるようにしましょう。このメリハリのある動きによって、腕を引き締める効果が高まります。
■ 姿勢をまっすぐに保つ
腕の動きを意識しすぎると土台となる姿勢が崩れてしまう場合があります。背筋をまっすぐに伸ばし、反り腰にならないように注意しましょう。
反り腰のままフレンチプレスを続けると、上腕三頭筋への負荷が分散するだけでなく、腰を痛める原因になります。
4-1. 女性が筋トレをすると、ムキムキの身体になってしまう!?
女性が筋トレをするとムキムキの身体になってしまう、と心配する女性は多いかもしれません。
筋力を強く大きくする働きには、男性ホルモン(テストステロン)が大きく関わっています。
テストステロンは、おもに男性の精巣(睾丸)でつくられます。精巣をもたない女性は、副腎(腎臓の上に乗っている小さな臓器)から、わずかにテストステロンが分泌されるものの、その分泌量は、男性の約5%程度といわれています。
ですから、女性がどれだけ筋力トレーニングをしたとしても、女性のボディービルダーのような特別なトレーニングでもしない限り、男性のように筋肉がムキムキの身体になることは、まずありません。
5.フレンチプレスで得られる女性にうれしい5つの効果
ここではフレンチプレスで得られる効果について解説します。
5-1. 二の腕がスリムになる!
フレンチプレスで得られるもっとも大きなメリットは、何と言っても、ほどよく引き締まった、綺麗な二の腕が手に入るということでしょう。
半袖やノースリーブの服を着ることが多くなる季節には、腕を露出する機会も多くなり、美しい二の腕をアピールすることで、男性には好感を持たれ、女性からも羨望の眼差しを受けることができるでしょう。
もしかすると、服装だけでなく、魅力的な二の腕そのものが、何よりのおしゃれと言えるかもしれません。
5-2.肩こりの改善
フレンチプレスのトレーニングでは、肩こりを改善する効果もあります。
肩こりの原因は、おもに肩の周辺の筋肉の緊張による血行不良が原因です。デスクワークをはじめ、パソコンやスマホなどの操作などで同じ姿勢や無理な姿勢を長時間続けると、筋肉が緊張し、収縮したままの状態を強いられます。
この状態が続くと、筋肉内の血管が圧迫され血行が悪くなり、疲労の元となる乳酸や老廃物が筋肉内に蓄積され、筋肉の神経を刺激するプロスタグランジンなどの物質が生成されるためコリや痛みが生じます。
また、フレンチプレスでは、手を頭の上にあげ、保持する動作も加わるため、上腕三頭筋だけでなく、三角筋(前部)や烏口腕筋(うこうわんきん)といった肩周辺の筋肉にも負荷がかかります。
【三角筋】 【烏口腕筋】
肩周辺の筋肉を適度に動かすことで、肩や首の血流が良くなるので、肩こりの改善につながるのです。
5-3.頭痛の改善
肩コリとともに頭痛の悩みを抱える女性は多いと思います。検査をしても頭痛を引き起こすよう病気や異常がない場合、頭痛の約70%を占めるのが、「緊張型頭痛」というタイプの頭痛です。
緊張型頭痛とは、肩こりと同様に、同じ姿勢を長時間続けることなどにより、肩や首の血行が悪くなり、頭蓋骨を包む筋肉や膜が過剰に収縮し、乳酸や老廃物が蓄積することが原因で起こる頭痛です。
フレンチプレスなどの筋力トレーニングやストレッチなどを行うことで、肩や首の血行が促進し、頭痛の改善につながります。
5-4.冷え性の改善
女性にとって身体の冷えは、健康にとっても、美容にとっても大敵です。女性は男性に比べ、筋肉の量が少ないため、身体の熱をつくる働きが弱いといえます。
冷たい飲み物は飲まない、アイスクリームやシャーベットなど冷たい食べ物を食べない、といった日常での心がけも大事なのですが、そういうやり方では長続きしないのが現実でしょう。
フレンチプレスをはじめとした筋力トレーニングを行い、筋肉を鍛えれば、身体が熱を作る働きが高まり、冷え症を改善する効果が期待できます。
5-5.肥満の解消 太りにくく痩せやすい体質に!
上腕三頭筋を集中的に鍛える場合は、フレンチプレスに加え、「ケーブルダウン」(下の画像)というマシントレーニングがおすすめです。軽い重さでも、しっかりと上腕三頭筋を使う感覚がわかりやすく、フレンチプレスで重量を扱った後でも、さらに上腕三頭筋に刺激を入れることができます。
【ケーブルダウン】
また、上腕三頭筋のトレーニングをするときは、「大胸筋」や「三角筋」のトレーニングをしてから、上腕三頭筋のトレーニングに入ることをおすすめしています。
大胸筋(胸の筋肉)を鍛えるトレーニングでは、「三角筋」(肩の筋肉)や「上腕三頭筋」にも負荷がかかり、三角筋のトレーニングでは「上腕三頭筋」を使いながら、胸や肩の筋肉も同時に鍛えることができ、効率が良いといえます。
こうした大きな筋肉を使うトレーニングを加えることで、身体の基礎代謝が上がやすくなり、脂肪の燃焼を促すとともに、太りにくく痩せやすい体質に変化していきます。
さらに、大胸筋を鍛えることでバストアップの効果も期待できます。乳房の大部分は、大胸筋の上に乗っているため、大胸筋を鍛えると胸に張りができ、乳房が前面に盛り上がるため、以前よりボリューム感のあるキレイなバストラインをつくることができます。
そのほかにも、姿勢が良くなる、ストレスが解消できる、睡眠の質が向上する、骨粗しょう症の予防になる(筋トレでは骨にも負荷がかかるため)……など、女性の美容や健康にとってさまざまなメリットがあります。
まとめ
二の腕のたるみは「老化のバロメーター」といわれます。
筋力は20歳代をピークに、歳を重ねるごとに自然に衰えていきます。上腕三頭筋が衰えることで二の腕のたるみを支えられなくなるだけでなく、背中が丸くなり、肩が内側に入るため、本来、背中側にいくはずのわきの下周辺の脂肪が、上腕部に流れてくるので、二の腕のたるみが目立つようになるのです。
また、二の腕は、ほかの筋肉よりも目立ちやすい位置にあるので、たとえ、ほかの部位がたるんでいなくても、二の腕がたるむだけで、ぽっちゃりと見え、太った印象を与えてしまいます。
また、二の腕は一度たるんでしまったまま放っておくと、筋力の衰えとともに、たるみもどんどん大きくなります。
すでに二の腕のたるみが気になっているあなたや、二の腕の美しさをキープしたいというあなたにとって、フレンチプレスは、あなたが理想とする二の腕を実現できる、最適なトレーニングといえるでしょう。
ご興味やご相談などがありましたら、ぜひ一度、当ジム「カリスフィット」まで、お気軽にご連絡ください!
また、過去の記事でも、上腕三頭筋に関するトレーニングについて触れていますので、よろしければ合わせてご覧ください!!
今日はここまでにします!!
それでは、本日も健康的で素晴らしい1日を!!