脱げるカラダをつくる! 腰のくびれを強調する体幹トレーニング3選
おはようございます!!
カリスフィットパーソナルトレーナーの仲井です!!
“夏も近づく八十八夜~♪” と茶摘みの唄が、五月の薫風とともに運ばれてくる季節になりました。八十八夜とは、立春から数えて八十八日目(今年は5月2日)のことで、春と夏の境目となる時期にあたります。春に終わりを告げ、いよいよ夏に向けてスタートを切る季節の到来です。
すでに沖縄や南紀のビーチでは海開きが行われ、今年の夏こそビーチやプールに出かけて夏をエンジョイしたい! と考えている方も多いと思います。
そこで気になり始めるのが、今のあなたの「体型」ではありませんか? コロナ禍の自粛生活やテレワークの普及で運動不足になりがちで、いつの間にかウエストが太くなった、お腹のたるみが気になるとお悩みではないでしょうか。
そこで今回は、夏に向けてウエストを引き締め、腰のくびれをスッキリと見せるトレーニングについてご紹介します!
1.腰のくびれがなくなる理由
腰のくびれがなくなるのは、カロリーの摂りすぎや運動不足、姿勢の悪さなどによって、お腹や腰周り、わき腹の周辺などに皮下脂肪が蓄積することが原因です。
腰や背中は、手や足のように生活の中で頻繁に動かす部位ではないため、筋肉が衰えやすく、脂肪がつきやすいため、腰のくびれとなる曲線を保つことが難しいのです。
また、若い頃はウエストラインがきれいだった人でも、30歳半ばを過ぎるころから、自然に体型がくずれ、腰回りや背中、下腹部などに脂肪がつきやすくなります。
これは、30歳半ばを過ぎるころから女性ホルモンの分泌量が減少し、代謝(エネルギーを消費したり新しく物質を合成したりすること)が低下し、身体の脂肪を燃焼する機能が衰えていくためです。
(出典:厚労省 eヘルスネット「加齢とエネルギー代謝」より)
さらに、女性の場合、内臓脂肪よりも皮下脂肪がつきやすいため、腰周りが皮下脂肪で覆われ、ウエストのラインがくっきりと浮かび上がらなくなることも、腰のくびれがなくなる原因の一つです。(下図:「皮下脂肪型肥満」)
2.腰のくびれをつくるには?
腰のくびれをつくるには「体幹」を鍛える必要があります。体幹とは頭部や手足を除く胴体のことで、これを鍛えるのが「体幹トレーニング」です。 体幹を鍛えると良い姿勢やスタイルを維持することができ、ウエストを細くする効果があります。
体幹を鍛えるには、次のような筋肉を鍛えることが効果的です。
2-1.腹横筋(ふくおうきん)
腹横筋は、お腹から背中までグルりと覆っている筋肉です。コルセットのようにお腹周りを覆っているため「コルセット筋」とも呼ばれます。腹横筋は、お腹を凹ませる時に働く筋肉なので、腹横筋を鍛えることでお腹周りを引き締め、くびれのあるウエストをつくることができます。
例えて言えば、コルセットやウエストニッパーなどの補正下着をつける代わりに、腹横筋を鍛えることで、「筋肉のコルセット」をつくり、その力でウエストを引き締めるというわけです。
洋服を着ていれば補正下着をつけていることは分かりませんが、ビーチでは補正下着に頼るわけにはいきませんね。
2-2.大腰筋(だいようきん)
大腰筋は、腰椎(背骨)と脚のつけ根を結ぶ筋肉です。背骨、骨盤、大腿骨を結ぶ大腰筋は、骨盤の位置を正しく保つ働きをしています。
大腰筋が衰えると骨盤が後ろに傾いた状態となり、背中が湾曲し、猫背の姿勢になります。この状態では、骨盤が横になり、内臓が下垂して下腹がポッコリと出やすくなります。
大腰筋がきちんと収縮していれば、骨盤は前傾に立ち、背骨は美しいS字カーブを描きます。下腹も引き上げられ、スッキリとしたウエストをつくることができます。
2-3.「腹斜筋」(ふくしゃきん)
腹斜筋は、わき腹の部分にある筋肉です。表層部にあるものを「外腹斜筋」、その内側にあるものを「内腹斜筋」と呼びます。 これらの腹斜筋を鍛えることによって身体の側面の筋肉を引き締め、腰のくびれをつくります。
3.腰のくびれをつくる3つのトレーニング
腰のくびれをつくるには、「腹横筋」、「大腰筋」、「腹斜筋」をターゲットにしたトレーニングを行うことが効果的です。そこで次の3つのトレーニングをご紹介します。
3-1.シットアップ(基本的なやり方)
シットアップは、上半身を起こす動きによって、お腹の前面にある腹直筋をはじめ、腹横筋や腸腰筋など、お腹周りの筋肉を効率よく鍛えるトレーニングです。
① 床に仰向けになり、両ひざを腰の幅に開き、ひざの角度が直角(90度)になるようにひざを曲げます。
② 両手で頭の後ろを抱えます。おへそをのぞき込むように、みぞおち付近を中心にして、背中をかるく丸めながら、ゆっくりと上半身を上に持ち上げていきます。腹直筋(お腹の前の筋肉)に負荷がかかっていることを意識しながら行いましょう。
③ 起き上がりきる手前で上体を1~2秒キープして負荷を抜かずに、腕と太ももがわずかに触れるくらいになったら、ゆっくりと上体を下げ、スタートポジション(①)に戻します。
①から③の動作を1セット15回として2~3セットを目標にしてみましょう。1セット15回が難しい場合は10回でも8回でも構いません。自分に合った回数で、無理をしない範囲で繰り返してください。
【動画で確認!】
■ バリエーション①(手を胸の前で組むやり方)
手を頭の後ろに当てて、起き上がることが難しい場合は、手を胸の前でクロスさせて上体を起こすやり方もあります。基本的な動作は同じですが、手を胸におく分、負荷が軽減し、トレーニングしやすくなります。
【スタートポジション】 【ボトムポジション】
■ バリエーション②(手を前に伸ばすやり方)
手を胸の前で組むやり方でも負荷が強い場合、手を脚の両側に伸ばして上半身を起こすやり方もあります。シットアップのやり方の中ではもっとも負荷が軽いため、筋トレ初心者の方や筋力の弱い方はこのトレーニング法から始めてみてください。
【スタートポジション】 【ボトムポジション】
3-2.サイドブリッジ(サイドプランク)
サイドブリッジ(サイドプランクともいう)は、脊柱(背骨)を横に曲げる力(体幹側屈)で、全身を一直線にしたまま固定し、わき腹の腹斜筋を鍛えるトレーニングです。
ウエストを引き締めるには欠かせないトレーニングといわれており、動作も簡単なので、ぜひトレーニングに取り入れてみてください。
① 床に横向きになり、肩関節の真下でひじを曲げて腕を床につけます。反対側の手を腰におき、両脚をそろえてまっすぐ伸ばします。
② 上側の足を下側の足にのせて、下側の足の外側でバランスをとりながら、身体を上方に動かし、バランスを保ちます。頭、肩、背中、腰、足首のラインが一直線になるように、重心を上方向に持ち上げてください。
③ 腹部に適度に力を入れて緊張させ、立っているときと同じように、背中をまっすぐに伸ばします。ひざもまっすぐに伸ばし、脚全体に適度な力を入れます。足首は脚に対して直角になるように曲げましょう。
■ サイドブリッジのバリエーション
サイドブリッジにもバリエーションがあります。通常のやり方で行うのが難しい場合は、下側の脚のひざを曲げて行うと負荷が軽くなります。(写真左)
逆に、通常のやり方より負荷を強くしたい場合は、下側の腕をまっすぐに伸ばして行うと負荷が強くなり効果も高まります。(写真右)
サイドプランクを行う場合、どのバリエーションでも、まずは「1セット30秒」を目安に行ってみましょう。
筋力に余裕があれば、2セット、3セットと増やしていきます。もし、30秒間、正しい姿勢をキープするのが難しい場合は、20秒、15秒と秒数を減らしてください。1回のトレーニングで3セットくらいを目安にします。
3-3.ツイストシットアップ
ツイストシットアップは、脊柱(背骨)を左右にひねる動きで、わき腹の外腹斜筋を鍛えるトレーニングです。わき腹のたるみを引き締め、ウエストを細くする効果があります。また、わき腹の脂肪を燃焼させる効果も期待できます。
① 仰向けに寝た状態で、脚を上げてひざを曲げます。手は頭の後ろに添えます。背中を軽く丸めて体幹(胴体)の上部を床から持ち上げ、腹直筋(腹筋)に負荷をかけます。
② 体幹をひねりながら背中を丸めて上体を起こします。ひじ先と反対側の太ももが触れるくらいまで大きくひねりましょう。
③ 反対方向へもひねりながら上体を起こしていきます。左右交互にひねっていきます。この動作を繰り返します。
ツイストシットアップは、「1セット20回を3セット」を目安に行ってみましょう。 余裕がある場合は回数ではなくセット数を増やしていきましょう。 最大で5セットを目安として行うと良いでしょう。
【動画で確認!】
4.理想のくびれの黄金比とは?
引き締まった美しいくびれのウエストは、女性の憧れだと思います。しかし、単に細ければいいわけではなく、バストやヒップに適度なボリュームがありつつ、ウエストが引き締まっているメリハリのある状態が理想的といえるでしょう。
理想のウエストサイズを知り、目標をきちんと立てることで、理想のウエストを手に入れることができます。その計算式は、「ヒップのサイズ(cm)×0.7」といわれています。
例えば、ヒップが87cmの人であれば、理想的なウエストサイズは60.9cmが目安になります。
また、同様にスリーサイズの黄金比は、「バスト:ウエスト:ヒップ」が「1:0.7:1」といわれています。この黄金比はスリムな方でもぽっちゃりの方でも同じなのだそうです。
過去には、ウエストは細ければ細いほどいい、という時代もありましたが、一律に「ウエスト60センチ以下」といった指標で考えるのは時代遅れといえるかもしれません。
そして、ぜひこの黄金比であなたのウエストとヒップのバランスを測ってみてください。多少ウエストのサイズが大きめでも、全体のバランスが整っていれば、見た目の印象はとても魅力的になると思います。
(画像出典:「ORICON NEWS」より)
5.腰のくびれだけではない!体幹トレーニングで得られる効果
体幹のトレーニングでは、ウエストの引き締めや、腰のくびれをつくるといった外見を良く見せるだけでなく、健康にとって良い効果もあります。
4-1.脂肪が燃えやすくなる!
骨盤の表面には神経や血管がたくさん走っています。とくに下半身へつながる神経や血管のほとんどは脊髄(背骨)から骨盤の表面を経由しています。大腰筋などの筋肉が衰え、内臓が下垂すると、さまざまな神経や血管を圧迫することになります。
例えば、骨盤の表面を走る神経の中には、交感神経があります。交感神経は筋肉に作用して、熱生産を高めたり、脂肪を分解する働きがあります。交感神経の機能が十分に働かなくなると下半身の脂肪が燃えにくくなって、肥満や下半身太りの原因になります。
大腰筋などの筋肉を鍛え、骨盤を正しい位置に修正することで、交感神経が活発に働き、脂肪が燃えやすい体質に変わっていきます。
4-2.めぐりを良くしてむくみの改善!
姿勢が崩れ骨盤が圧迫されると、血液やリンパの流れが悪くなります。体内の血液は心臓を起点に全身をくまなくめぐり、また心臓へ戻ってきますが、重力の作用により、下方には流れやすく上方には流れにくくなります。
そのため、血液やリンパは脚に溜まりやすく、脚のむくみが起こります。体幹の筋トレで、骨盤を正しい位置に矯正することで、血液やリンパの流れが良くなるため、脚のむくみの改善につながります。
4-3.便秘の解消!
大腰筋が衰えて、内臓が下垂すると、骨盤だけでなく腸そのものも圧迫されることになります。そうすると腸の蠕動運動(腸の内容物を肛門のほうへ送り出す働き)が鈍くなり、便秘の原因になります。筋トレで骨盤の歪みを修正することは、便秘の解消にもつながるといえます。
4-4.ホルモンバランスが整う!
骨盤やその周りの筋肉が動いて血行が促進されると、骨盤の中にある子宮を刺激し、女性ホルモンの分泌が良くなると考えられます。PMS(月経前症候群)やプレ更年期など、女性特有の症状を改善する効果も期待できます。
おわりに……体重だけでない健康的なカラダづくりを!
(画像出典:「美ボディーコンテスト2022」より)
ウエストを細くして、くびれのある美しいボディラインをつくるためには、単に体重を落とせばいいというわけではありません。
体重を落とすだけで良いなら、やり方によっては簡単にできるでしょう。しかし、極端な減食や過酷な運動で一時的に痩せたところで、すぐにリバウンドしてしまっては意味がありません。
また、体重は減ったもののも、肝心のお腹がポッコリ出たままでは、何を目的にダイエットしたのか分からなくなります。
今回、ご紹介したトレーニングは、どれもウエストを引き締める基本的なトレーニングで、それほど難しいものではありません。一度正しいフォームを身につけてしまえば、自宅でもどこでも、好きなときにトレーニングできます。
来たるべき夏に向けて、腰にくびれのある “ 脱げるカラダづくり ” を始めてみませんか?
少しでもご興味やご相談などがありましたら、ぜひ一度、当ジム「カリスフィット」(CHARISFIT)まで、お気軽にご連絡ください!
また、過去の記事にも、ウエストを引き締めるトレーングについて触れていますので、よろしければ合わせてご覧ください!!
今日はここまでにします!!
それでは、本日も健康的で素晴らしい1日を!!