シックスパックもスリムなウエストも!Vシットアップで理想の腹筋を手に入れる!
おはようございます!
カリスフィットパーソナルトレーナーの仲井です!
テレビの旅番組などで、温泉の入浴シーンといえば、女優さんや女性タレントの方が湯船につかり、肩口にお湯をかける……といった場面が思い浮かぶと思います。
ところが、「筋肉温泉」(テレビ東京)という番組では、美しすぎる筋肉の持ち主である男女が登場し、温泉という舞台で、鍛え上げられた筋肉を披露し、視聴者はその筋肉の美しさを余すところなく愛でる(めでる)、という趣向の番組が人気のようです。
鍛え上げられた筋肉美は、自らの心を満たすだけでなく、他者への感動や歓喜をもたらす、もはや、“芸術作品”、と言って良いのかもしれません。
そこで今回は、筋肉美を手に入れたという人の多くが切望する、割れた腹筋やスマートなウエストをつくるためのトレーニング「Vシットアップ」について、ご紹介します!
1. Vシットアップとは?
Vシットアップは、脚を振り上げながら上体を起こす動きによって、腹直筋(腹筋)と腸腰筋を鍛えるトレーニングです。手と脚を上げたとき、身体がアルファベットの「V」の字のかたちに見えるため「Vシットアップ」と呼ばれます。
通常のシットアップは、床に仰向けになったところから、上体だけを起こしますが、Vシットアップでは、上体とともに両脚を同時に上げるため、シットアップよりもバランスがとりにくく、少し難易度が高いトレーニングといえます。
2. Vシットアップで鍛えられる筋肉
Vシットアップでは、おもに「腹直筋」と「腸腰筋」を集中的に鍛えます。
2-1.腹直筋(ふくちょくきん)
腹直筋は、一般的に「腹筋」と呼ばれる筋肉のことで、おもに上体を屈曲させる(曲げる)ときに働く大きな筋肉です。
腹直筋は、筋肉の真ん中をタテに走る白線と、腱画(けんかく)と呼ばれる、横に走る腱のようなスジがあり、4~5段の筋腹(腱に囲まれて筋肉の中央がふくらんだ部分)に分かれています。
いわゆる「シックスパック」(six-pack)と呼ばれる、腹筋が割れたように見えるのは、腱画で区切られた6~8つの筋腹が盛り上がるためです。
また、腹直筋は、見た目のカッコよさをつくるだけでなく、内臓を保護したり、腹腔内圧(お腹の中の圧力)を高める働きもしています。
2-2.腸腰筋(ちょうようきん)
腸腰筋は、体幹(頭と腕を除いた胴体の部分)を構成する筋肉で、大腰筋、小腰筋、腸骨筋と呼ばれる3つの筋肉の総称です。腸腰筋は、腹部の表面にある腹直筋とは異なり、内臓の奥にある筋肉で、背骨(脊柱)と骨盤、大腿骨をつないでいます。
腸腰筋は、上半身と下半身を連結する唯一の筋肉で、身体を安定させる役割をしています。また、腰をS字にキープしたり、太ももやひざを持ち上げる働きをします。
3. Vシットアップの正しいやり方
筋トレは、正しいやり方で行わないと、筋肉がうまく刺激されず、効果が半減してしまいます。一つ一つの動作をチェックしながら、正しいフォームを身につけていきましょう。
また、一度、正しいフォームを身につければ、自宅でも、どこでも場所や時間を選ばず、簡単に鍛えることができるようになります。
■ シットアップのやり方
① 仰向けに寝て、手のひらを上に向け、バンザイをするように腕を伸ばします。同時に、脚を真っすぐ伸ばし、床から少し浮かせます。この状態がスタートポジションとなります。
② 腹部を支点として、上体と脚を同時に持ち上げ、手を足先へ近づけるように持っていきます。軽くタッチしても構いません。ただし、勢いをつけず、なるべくゆっくり反復するのがポイントです。
また、V字の体勢になったときに、膝を曲げないように、できるだけ真っ直ぐに保ちましょう。
③ ②の状態から、ゆっくりスタートポジション(①)に戻していきます。戻すときには、手足の重さで勢いをつけないように、腹筋に力をかけながら、ゆっくり戻していきましょう。元の位置に戻ったとき、手と脚は床に着地ぜず、浮かせたまま、次の動作(②)へ続けます。
この動作を繰り返します。
【動画で確認!】動画ではトレーナーの身体の動きだけでなく、「動作の速さ」や「動きのタイミング」にも注目して、トレーニングに役立ててください!
4. Vシットアップの回数とセット数
Vシットアップの回数とセット数は、まずは、一度のトレーニングで「10回×3セット」を目安にして始めてみましょう。
もし、10回×3セットで余力がある場合は、ボトムポジション(腕と脚を伸ばした状態)で3秒間キープして負荷を高めます。さらに、それができるようなら、キープする時間を5秒、10秒と増やしてトレーニングします。
それでも負荷が足りない場合は、回数を10回から15回に増やしたり、逆に、10回×3セットが難しい場合は、セット数を3セットから2セットに減らしたりして、自分に合った回数、セット数、負荷の強さを調節してトレーニングしていきましょう。
いずれにしても、はじめのうちは、トレーナーから正しいフォームでできているか、確認してもらい、正しいフォームでできる回数やセット数、負荷の強さを決めてトレーニングすることをおすすめします。
5. Vシットアップで得られる効果
Vシットアップで得られる効果には、次のようなことがあげられます。
5-1.割れた腹筋が手に入る!
Vシットアップで得られる効果は、何といっても、割れた腹筋が手に入る、ということでしょう。腹直筋の構造のパートで解説したとおり、本来、腹筋は6~8つの筋腹(腱で囲まれた筋肉のブロック)に分かれて皮下脂肪の下に隠れています。これは、誰にでも共通することです。
しかし、皮下脂肪が厚かったり、筋肉の盛り上がりが足りなかったりするために、表面から見て、割れた腹筋に見えないだけなのです。
ですから、腹筋を鍛えれば鍛えるほど、確実にシックスパックが目に見える状態に近づいていきます。腹筋(腹直筋)は身体の正面の表面にあるため、目につきやすく、腹筋の筋肉美をつくることを理想とするなら、Vシットアップなどで、腹筋を鍛えることは不可欠といえます。
5-2.腹圧を高めてぽっこりお腹を引き締める!
腹筋を鍛える目的が、シックパックをつくるほどではなく、お腹を引き締め、ウエストをスリムにしたいという場合でも、Vシットアップは効果があります。
お腹がぽっこりと出てくる原因の一つは、腹直筋が衰えることで、腹圧(お腹の中の圧力)が低下するためです。腹直筋は内臓を支える働きをしていますが、腹直筋の筋力が衰えることで、腹圧が下がり、内臓が下に落ち、前に出てくるため、お腹が出っ張ってくるのです。
【腹圧が下がるとお腹が出る】
そのため、腹直筋を鍛え、腹圧を上昇させることで、内臓を本来の正しい位置に戻すことで、ポッコリとしたお腹が解消され、スリムなウエストをつくることができるのです。
また、ウエストが引き締まると、肩や胸の大きさと、スリムになった腰とのギャップが大きくなるため、逆三角形のカッコいい体型を手に入れることにもつながります。
5-3.基礎代謝を上げて脂肪を燃焼!
筋力トレーニングをすることは、筋肉を使うエネルギーを消費するだけでなく、筋肉が増えて基礎代謝が高まるため、太りにくく痩せやすい体質になっていきます。
また、一般的に、筋力トレーニングで基礎代謝を上げるとともに、ランニングマシンやエアロバイクなどでの有酸素運動を組み合わせることで、筋肉を落とさず、脂肪を燃焼させ、体脂肪を効率的に減らすことができます。
5-4.姿勢やプロポーションが良くなる!
Vシットアップで鍛えられる腸腰筋は、立った姿勢(立位姿勢)を保つ筋肉で、重力に抗う抗重力筋と呼ばれる筋肉の一つです。腸腰筋を鍛えることで、姿勢が良くなり、猫背の解消や、美しい立ち姿、プロポーションを良く見せる効果があります。
5-5.そのほかの効果
Vシットアップでは、腰痛の改善、スポーツや運動のパフォーマンス向上、便秘の解消、疲れにくい身体になる、などさまざまなメリットが得られます。とくに、太ももを上げる力が強くなるため、早く走ったり、高くジャンプしたりする運動能力の向上が期待できます。
6. Vシットアップの効果を高めるポイントと注意点
トレーニングのポイントを意識することによって、トレーニングにより集中できるようになるので、トレーニングの質が高まります。ポイントをしっかり踏まえて、実のあるトレーニングを実現させていきましょう。
6-1.下半身をしっかり動かす
上体や脚を上げるのが、きつくなってくると、ついつい、脚のつけ根から脚を動かすことをやめてしまう人が多いのですが、Vシットアップでは上半身と下半身を一緒に動かすことに意味があります。
正しいフォームでトレーニングできるようになるまでは、脚に意識を集中させ、脚のつけ根を軸にして、しっかりと脚を上げていきましょう。
6-2. 腹筋にしっかり負荷をかける
Vシットアップでは、まず腹筋に力を入れ、そのあとから、手と足を上げていくというイメージを持つことが大事です。
6-3. 手脚を下ろすときはゆっくりと
手と脚を下ろすときは、手や脚の重さで、つい早く下ろしてしまうことが多くなります。これでは腹筋に十分な負荷がかからず、Vシットアップの効果が半減してしまいます。
手と脚をゆっくりと戻していくのは、腹筋が強く収縮し、かなりきつくなりますが、きついからこそ、ここが頑張りどころです。
6-4. 慣れてきたら重りで負荷を強くする
Vシットアップは、自重(自分の体重や身体の重さ)でできる腹筋のトレーニングですが、トレーニングに慣れてきて、負荷が物足りなくなった場合は、ダンベルを持ちながら負荷を上げるのも良い方法です。ダンベルの重さを加えることで、さらに腹筋を鍛え上げられます。
少しの重りでも、腹筋への負荷は大きく変わるので、限界まで腹筋を追い込み、理想的なシックスパックを目指しましょう!
6-5.反動を使わない
手脚を動かすときは、できるだけ反動をつけずに、ゆっくりと上げ下げしてください。反動をつけると筋肉に負荷がかからないだけでなく、腰を傷めることもあるため、注意してください。
6-6.腰に持病や痛みがある場合はトレーニングを控える
腸腰筋は、腰を曲げたり脚を上げたりするときに力を発揮する筋肉です。しかし、慢性的な腰痛やぎっくり腰の経験がある方、椎間板ヘルニアなどの病気や症状に心あたりがある方には、Vシットアップでのトレーニングをおすすめできない場合もあります。
トレーニングを行って良いかどうか、主治医の先生に相談されるか、パーソナルトレーナーに事前にご相談ください。
また、トレーニング中に痛みを感じた場合は、無理して続けず、痛みが収まるまでトレーニングは控えるようにしてください。
おわりに……VシットアップのVは “VICTORY” のV!
Vシットアップは、フォームを固定するのが難しく、慣れるまではなかなかできない人も多いと思います。そういう場合は、普通のシットアップやクランチなど、比較的負荷が軽いトレーニングから始め、腹筋が強くなり、自信がついてきたらVシットアップに進む、というステップでトレーニングしていくと良いと思います。
人と人とに相性があるように、人とトレーニングにも相性があります。自分が得意でない、好きではないトレーニング種目を嫌々やっていても、効果にはつながらないでしょう。また、トレーニングが嫌になり、せっかく始めたトレーニングをやめてしまえば、また元の身体に戻ってしまいます。
筋力トレーニングは、マラソンに似ています。はるか先のゴールに向かって、一歩一歩、ひたむきに歩みを続けていけば、やがてはゴールにたどり着くはずです。
初心者の方でも、上級者の方でも、これからトレーニングを検討されている方も、それぞれの“理想とするボディ”をゴールとして「VICTORY」(勝利・達成・克服)を実現しましょう!
そして、あなたがゴールのフィニッシュテープを切るまで、私たちパーソナルトレーナーが、全力で応援し、一緒に汗をかき、伴走いたします! それが私たちの喜びでもあるからです!
少しでもご興味やご相談などがありましたら、ぜひ一度、当ジム「カリスフィット」まで、お気軽にご連絡ください!
また、過去の記事にも、効果的な腹筋のトレーニングについても触れていますので、よろしければ合わせてご覧ください!!
今日はここまでにします!!それでは、本日も健康的で素晴らしい1日を!!